子どもの嘔吐の原因はいろいろあります。胃腸の病気やその他の病気の症状で吐くこともありますが、食べ過ぎ・体調不良で胃腸の動きが衰えているとき・咳などで喉が刺激されたとき・気持ち悪いと感じたときなども吐く原因になります。
病気が原因かどうかは、子どもの様子を見ているとだいたいわかります。
しかし吐いた直後にはよく状態がわからないこともあります。たとえ食べ過ぎでも、吐くときは気持ちが悪いですし、吐いた物は独特の臭いがしてそれだけでも気分が悪くなります。
吐き気がある間は、顔色が少し悪く、不機嫌にもなります。
周囲の大人もあわててしまいがちです。
脱水が心配になって、早く水分を飲ませたくなるかもしれません。しかし、嘔吐はすぐにでも処置しないといけない緊急事態ではないので、まずは子どもの体も心も落ち着くようにして、状態を見ましょう。
嘔吐したすぐあとに続けて吐くこともよくあるので、次の嘔吐に備えて整えましょう。
またこの間は、子どもの気持ちが落ち着くように優しく言葉かけをしてあげると良いですね。
吐いた物が、酸っぱい臭いのする消化された食べ物であれば、たとえ病気で嘔吐したとしてもあわてる必要はありません。
吐く直前まで、ある程度食欲があり、胃はよく動いて消化する力があったという証拠です。
すぐには脱水にはならないので、落ち着くのを待ちます。20分~30分経って顔色が普段通りに戻ってきてから、水分を少し飲ませるようにしましょう。
ティースプーン1杯から、様子を見ながら徐々に与えていきます。
吐くきっかけがわかっていて、飲んでも吐かないことを確認できたら、食事もできます。
食欲が落ちている場合や嘔吐をくり返す場合は、体調が悪いので、食べることを止めてお腹に負担がかからないようにします。眠ってしまう場合は、ゆっくり寝かせましょう。
様子を見ようとしても子どもが何か飲みたがる場合は、製氷皿の氷を一つお口に入れてあげましょう。幼児の場合は、ガーゼなどにくるんで口に入れ、染み出してくる水を口にするといいでしょう。1つの氷で5分ぐらい時間がかかります。
休憩しながら、あと1つか2つ口に入れていると30分ぐらいかかるので、待たせる時間ができます。
嘔吐直後に水分をたくさん飲ませると、その刺激で胃液も混じってもっと大量に吐くこともよくあります。
胃腸を休ませることで改善することもあるので、落ち着いて対処しましょう。