こんにちは、さぽネット代表の福井です。
さぽネットは、現在大阪府#8000の相談業務を行っている相談員約50名と事務局の集まりです。
#8000は子どもの病気やケガで困ったときに保護者の皆さんが自宅で安心して対応できるための相談ダイヤルで、大阪府では毎日19時~翌朝8時の夜間に応対し、年間約7万件の相談があります。
今の子育て世代は、きょうだいの人数も少なく、赤ちゃんや幼児の世話をした経験のない人がほとんどです。子どもが病気やケガをしたときに戸惑う場合や病気とまではいかないけれど心身の不調を感じた場合に、どう考えて、誰に相談すればいいかわからない人も増えています。
#8000では急いで受診の判断を相談したい人が多く、じっくり時間をかけた相談はできないので、病気未満の状態の説明や日頃の子どもの体の観察ポイント等家庭でこどもを見守るための情報や、夜間の初期救急医療機関リスト等を掲載しています。
また、当団体では保護者の声を集めて、(一社)大阪小児科医会や大阪府などと連携して小児医療体制がより良くなるように、情報提供や研究や研修などを行っています。
子育てする人が安心して子どもを見守り、より充実した子育て時代を過ごせるように、皆さんと一緒に歩みたいと思います。
2023年(令和5年)10月
特定非営利活動法人
小児救急医療サポートネットワーク
理事長 福井聖子
夜間小児救急医療機関を受診する小児患者の多くは軽症で、自宅での療養や翌日昼間にかかりつけ医に診てもらうことで対応が可能なケースも多い。この問題の背景としては、保護者の育児に関する経験不足からくる不安や身近に相談者がいないことなどが考えられる。このような状況を踏まえて、各都道府県において小児救急電話相談(#8000)事業が実施されている。
私たちは#8000開設当初から、大阪府民の『子どもの病気やケガについて聞きたい事』の相談に応じていたが、運営団体が変わったことに対して、小児救急電話相談の相談員有志から、現在行っている相談事業は非営利活動が適しているとの意見が上がってきた。
不安を抱えている保護者にとっては、夜間いつでも利用できる電話相談があることにより、子どもの病気そのものの不安はあっても、人に支えられているという安心感を得て、保護者なりに子どもをみることができる。日頃健康な子どもと接する保護者にとって、病気という不測の事態に際し知識をどう活用すればよいか戸惑うことも多く、現状に即した支援は家庭看護力向上のために大きな力を発揮する。府民の家庭看護力が向上すれば、不要不急の夜間小児救急の受診が少なくなり、救急医療体制の負担軽減も可能となる。
さらに、夜間に家庭という現場から直接届けられる保護者の声を集積し検討を行えば、子どもの健全育成および小児救急医療を支えるために、保護者を含めた一般市民、医療機関及び医療従事者に対して、どのような支援や啓発活動が必要かを明らかにしていくことが可能となる。
小児救急相談事業の充実を図るためには、相談員のコミュニケーションや医療知識など総合的な相談能力の向上のための研修は必須である。相談内容の検討のためには調査・研究体制を、啓発のためには広報・普及活動体制を整えることも必要である。これらの活動は営利目的ではなく、小児医療と府民のために広く貢献していくものである。より実効性ある活動を行うためにも法人格を具備し人的ネットワークを広げた活動をしていく。
平成16年10月から大阪府小児救急電話相談事業の相談員として活動してきた。平成27年1月に大阪府小児救急電話相談事業の相談員の有志が集まり、特定非営利活動法人の設立の意思確認を行った。
理事長 福井 聖子
大阪府小児救急電話相談事務局所長
一般社団法人大阪小児科医会 副会長
日本小児科医会小児救急医療委員会委員
(小児救急電話相談情報分析事業ワーキンググループ)
副理事長 田尻 仁
勇村医院小児科
一般社団法人大阪小児科医会 名誉会長
副理事長 藤谷 宏子
医療法人博友会 藤谷クリニック
一般社団法人大阪小児科医会 監事
日本小児科医会業務執行理事
日本女医会・大阪府女医会副会長
理事 田原 卓浩
医療法人社団 たはらクリニック院長
日本外来小児科学会役員・日本小児保健協会委員
山口県小児科医会会長
日本小児科医会副会長
理事 廣岡 由紀子
大阪府小児救急電話相談事務局長
元大阪府看護協会ナースセンター
監事 岩下 由美子
元大阪府看護協会ナースセンター長
顧問 阿部 榮子
元大阪府小児救急電話相談事務局長
元大阪府看護協会地域支援部長
顧問 圀府寺 美
すずき小児科クリニック
大阪福祉事業財団 すみれ乳児院小児科医